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1. 山東の小児麻痺戦士たちとともに(上)
山東省衛生防疫センターは、山東省済南市の経十路というメインストリートに面し、近くには山東師範大学や山東工業大学がある。狭い敷地内には、三階から七階建てのビルが四棟雑然と立ち並んでいる。それらは何十年を経ているのかは知らないが、蔦が絡まった建物がおのずと歴史を語るといった典雅な風情はなく、ただ煤け立って黒ずんだビルが無造作に存在しているだけである。通りから最も奥まった所にあるビルの玄関には、自然の文
Author: 国立国際医療センター 楠本一生 Year 1994 Issue 2 PDF HTML
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2. 山東の小児麻痺戦士たちとともに(下)
日本が、中国の小児麻痺根絶計画をお手伝いをしようという話は、一九八九年の日本人短期専門家の派遣から始まった。そして、一九九一年の十二月には、日本人専門家の派遣、検査やデータ処理機器、車商などの機材供与、中国人の研修生の日本受け入れを三本の柱とするプロジェクトのかたちの協力が開始されたのである。中国のマナーに従うこの日本の協力計画は、まず山東省を小児麻痺根絶活動のモデル地域にするしとを目標にしている
Author: 国立国際医療センター 楠本一生 Year 1994 Issue 3 PDF HTML